
宅配の外貨両替、おすすめは?ネットの外貨両替サービス利用ガイド
近年、海外ではパンデミックによりキャッシュレス決済の普及が進んでいます。
とはいえ、実際のところ、小型店(特に飲食店)やタクシー、交通系カード(海外でのSuica・Icoca・Pasmo的なカード)のチャージには現金が必要というところはまだまだ多く、現金なしでの旅行は難しいところ。現金を用意して訪れるのが一番無難、というのは実際のところです。
そこでここでは、海外旅行に行く際の外貨を、ネットで申し込んで自宅まで郵送で届けてくれるサービス、外貨宅配について詳しくご紹介していきます。
事業者により特徴があり、レートが良かったり、マイナー通貨まで対応していたりと便利に利用することができます。ここでは併せて、外貨宅配業者を選ぶためのポイントもご紹介していきます。
外貨宅配サービスとは?
外貨宅配サービスは、その名の通り、自宅まで外貨を郵送してくれるサービスです。利用の流れは大まかに以下の通りになります。

インターネットから申込
基本的にはネットでの申し込みになります。必要な通貨と、郵送先を入力して申し込みます。
銀行振込・代金引換で支払い
支払いは基本的には、銀行振込もしくは代金引換になります。
クレジットカードは使えない場合がほとんどです。ただし、トラベレックスのみ、一部のクレジットカードに対応しています。
郵送で受け取り
自宅まで郵送されるので受け取ります。書留もしくは代引きになるため、郵便局のサービスを利用して配送時間帯指定をすることが可能です。もしくは、最寄りのゆうゆう窓口で受け取ることも可能です。
主要外貨宅配サービス事業者と特徴
特にパンデミックの影響により、多くの外貨事業者が撤退。「ゆうちょの外貨宅配 トラベル with You」「三井住友銀行の外貨宅配サービス」「JTBの外貨両替」「LINE Pay外貨両替」など、かなりの事業者がサービスを終了してしまいました。
現在でも運営しているのは、古くから外貨両替で運営している事業者が中心となります。主要な4事業者3事業者を以下にまとめました。
(成田空港の両替店GPAも外貨宅配をしていたのですが、現在サービス停止中です。再開が決まったら案内があるとのことですので、その場合は追記します)
比較項目 | ![]() 外貨両替 ドルユーロ | ![]() Travelex | ![]() J-market |
---|---|---|---|
レート (成田と 比較) | に良い | 平均的やや 悪い | 同程度 |
取扱 通貨数 | 17通貨 | 通貨 | 3117通貨 |
最低 両替額 | 3万円~ | 3万円~ | 紙幣1枚~ |
出荷日 (銀行振込) | 最短 翌営業日 (AM11時締切) | 当日~2営業日 以内 (PM2時締切) | 3営業日 以内 (PM3時締切) |
配送料 | (10万円以上 注文で無料) | 400円~990円~ (10万円以上 注文で無料) | 950円 |
WEBサイト | レート確認 | レート確認 | レート確認 |
レートに関しては、成田空港のレートがこちらから確認できますので実際に見比べてみてください。
全体的な傾向として、アメリカドル・ユーロ・スイスフランはレートはどこも近い傾向ですが、それ以外の通貨は平均して外貨両替ドルユーロが良い傾向にあります。
利用する際の選び方としては、以下の通りになります。
- 一番おすすめは
- 外貨両替ドルユーロがレートが良い事が多いのでお勧め。
- ただし、外貨両替ドルユーロで対応していない通貨や、3万円以下の両替をする場合は以下で対応
- マイナー通貨を両替したい場合
- Travelexが通貨数が多い(31通貨)ためおすすめ
- 3万円以下の両替をしたい場合
- J-marketは少額でも対応しているためおすすめ
外貨宅配サービスを利用するメリット
レートが良かったり、マイナー通貨でも確実に両替ができる
例えば、外貨両替ドルユーロ。先ほどレートをご紹介しましたが、見比べていただければわかる通り、多くの通貨で成田空港より有利なレートになっています。発送も早く、便利にお得に両替することが可能です。
また、Travelex。こちらはマイナー通貨の取扱が非常に多いです。あまりマイナーすぎる通貨は、利用する空港によっては両替できない場合もあるため、こちらも非常に便利に使うことができます。
事前に両替しておくことで、確実に両替が行えるのは便利ですね。
出発前に外貨両替を終わらせておくことができて利便性が高い
外貨宅配サービスを利用できるメリットはやはり、出発前に外貨両替を終わらせておくことができることですね。
海外旅行当日は、なんだかんだいってばたばたするもの。両替は事前に完了させておくことができれば、不意のトラブルにあわずにすみます。
というのも、国内空港はパンデミック期間中に外貨両替店が半減。結果、例えば成田空港の出国ピークタイムはこんなことになる場合があります。

これ待ち時間がすごかったです。
もちろんこれはピークタイムの話なので、空いている場合もあるのですが、こういうトラブルに会わないためにも事前に両替しておくと安心、というのはあります。
外貨宅配サービスを利用する上での注意点
外貨両替を事前にする場合の注意事項としては、以下の通りでしょうか。
日数に余裕をもって申し込むこと
例えば外貨両替ドルユーロはもっとも発送が早く、平日11時までの注文であれば即日中に発送されます。
ただし、郵便での配送になるため、日数がややかかります。外貨両替ドルユーロは東京からの発送になるため、近ければ翌日届く場合もありますが、遠方の場合にはもう少し日数がかかる場合も。
受け取りのことを考えて、やや早めに申し込むことをおすすめします。
当日持っていくのを忘れないこと
外貨を事前に準備しているので、しっかり旅行当日にもっていかなければいけません。
当日両替する場合は忘れようがないですが、事前に両替する場合にはしっかり持っていくことを忘れないように注意しましょう。
配送料
一番安い外貨両替ドルユーロでも、送料は400円~必要になります。
ただし、外貨両替ドルユーロ・Travelexともに、10万円相当の外貨を注文した場合には配送料が無料となります。多めに注文するとお得になりますね。
最低注文額
外貨両替ドルユーロ・Travelexは3万円からの注文になります。
J-marketは最低注文額がないので、3万円以下の両替はJ-marketがおすすめです。
空港両替との比較
空港の両替と比較した場合の、メリットとデメリットについてまとめます。

空港と比べて当日のトラブル発生率が低い
まずは、トラブル発生率が低い事があげられます。
日本の空港の場合、たとえばピーク時間帯に非常に混雑していて、搭乗手続きの時間に間に合わなくなってしまうリスクであったり、特にマイナー通貨の場合には取り扱いしていなかったり、在庫がないリスクが生じます。
現地の空港の場合には、到着時間によっては営業時間外で両替ができない可能性があります。
それらに加え、事前に用意を完了できるため、当日のトラブル発生率が低い(というか、きちんと事前に受け取れていればトラブルはおきない)ことはメリットです。
直前に用意ができない
ただ、事前に用意を完了できるということは、当日には準備ができないことを意味します。
空港両替の場合は当日でも対応できますが、外貨宅配の場合には事前の申し込みが必要です。これはメリットの裏返しなので仕方ないですね。
レートは通貨によるが、外貨宅配が平均的に良い
レートは通貨によります。
私が見た限り、外貨両替ドルユーロであれば、レートは平均的には良いですね。日本の空港はドル・ユーロ・スイスフランなどは良いのですが、それ以外の通貨がかなり悪いためおすすめできません。
一方、海外現地の空港も基本的には悪い事が多いです。(良い国もありますが、多くはない)
平均的に見ると外貨両替ドルユーロが良い事が多いかな、という印象です。(通貨によって異なる場合はもちろんありますが、平均的に優秀です)
まとめ

- 外貨宅配は、事前に準備が完了できるので安心。レートも良かったり、マイナー通貨の取扱があったりと事業者により特徴があるので要注意。
- 一方、事前に日数が必要な点は要注意。また、銀行振込の場合が多いため、この点も要注意。
- 出発まで時間がない場合は空港両替を利用するしかないが、そうではない場合は外貨宅配がおすすめ。