インターナショナルリゾートホテル湯楽城の外観。青空の下、白い高層棟と車寄せに停まる白い送迎バス、刈り込まれた庭園。
宿泊記

インターナショナルリゾートホテル湯楽城に泊まりました

更新 2026.07.01

当サイトは一部に記事の関連広告を表示します

成田で「温泉のあるホテルに泊まりたい」と思ったとき、候補に挙がるのがインターナショナルリゾートホテル湯楽城。もとはデルタ航空の拠点だったラディソンホテル、いまは中華資本が総工費25億円をかけたという温泉テーマパーク「東京湯楽城」を抱える、なんとも不思議なホテルです。今回はプレミアムスタンダードツインに家族で1泊。豪華すぎる目玉施設も、正直に古さの残る部分も、そして肝心のお風呂の本音も、実際に撮った写真とあわせてどうぞ。

01QUICK INFO

湯楽城のクイック情報

ホテル情報

系列
株式会社シーエイチアイ(CHI・直営)
住所
千葉県富里市七栄650-35(JR・京成成田駅から路線バス約26分)
客室数
490室
開業/沿革
2022年9月「湯楽城」として(前身は1978年開業のラディソンホテル成田エアポート → 2016年CHIグループへ → 2022年リブランド・客室改装)
公式
公式サイトあり(送迎時刻・最新料金は公式でご確認ください)
価格帯
時期・プランで変動(比較的リーズナブル。最新は公式・予約サイトで)

もともとは1978年開業のラディソンホテル成田エアポートで、当時の運営はデルタ航空。成田をアジアの拠点にしていた時代の、華やかな外資系ホテルでした。デルタの成田撤退が決まったのち2016年にCHIグループへ売却され、その跡地に、インバウンド向けの「これでもか」というほど豪華な施設として生まれ変わっています。名前は「インターナショナルリゾートホテル」、その心臓部が温泉テーマパーク「東京湯楽城」です。

今回の宿泊メモ

宿泊
2022年10月下旬(ハロウィンの季節/家族・子連れ)
部屋
プレミアムスタンダードツイン(エキストラベッドを1台追加)
夕食
ハロウィンフェアのディナービュッフェ
朝食
ビュッフェ(提供形式・フェアは時期で変わります)
目当て
目玉の温泉テーマパーク「東京湯楽城」
予約
公式サイト・各予約サイトから

02REVIEW

総合レビュー

先に率直な評価を。設備(とくに温泉テーマパーク)と値ごろ感は文句なし。一方で、立地は正直に低めです。空港からも駅からも「かなり遠い」ので、この界隈のホテルの中でも移動のハードルは高め。お部屋やお風呂そのものは、豪華な外構に比べると「普通」で、古さも残ります。星は元の印象そのままに、甘くせず付けました。

実際に泊まった評価(5段階)

総合 目玉施設は満点級/立地と部屋の普通さが全体を戻す
お部屋 清掃は良好だが、古さは否めない
食事 バランスは良いが種類は多くない
立地 空港・駅ともにかなり遠い
設備 温泉テーマパーク・無料プール・ジム・キッズ
価格 施設のわりに比較的リーズナブル

良いところ

  • なんといっても豪華な温泉テーマパーク「東京湯楽城」が目の前にある
  • 施設のわりにお値段が比較的抑えられていて、お財布に優しい
  • コンビニ(セブン-イレブン)が館内に併設されていて便利
  • 屋内プールが無料。ビート板や浮き輪の貸し出し付きで、子連れにうれしい

気になるところ

  • 空港・駅ともにかなり遠い(送迎バスはあるが、気軽に行き来はできない)
  • 古さは否めない(客室・水回りは相応に年季が入っている)
  • インバウンド向け感が強すぎて、日本人としては少し複雑な気分になる(完全に個人の感想です)

このホテルの面白さは、その来歴にあります。アメリカ資本の華やかなラディソンとして始まり、デルタ航空の成田拠点として機内食工場やクルーの宿泊も担っていた場所。それがいま、中国資本のインバウンド向けリゾートへと姿を変えている——成田という土地の移り変わりと、日本の栄枯盛衰をそのまま映したような一軒です。「インバウンド向け感が強すぎて、日本人としては少し複雑な気分になる」というのは正直な本音ですが、だからこそ一度は見ておく価値がある、とも思います。ほかの成田ホテルとの比較は

にまとめています。

03ACCESS

空港からのアクセス

正直に書きます。ここは空港からも駅からも、かなり遠いホテルです。地図で見てもらうとわかりますが、インバウンドの団体でなければ、なかなかわざわざ足を運ばない立地。そのぶん敷地は広々としていますが、アクセスはかなり不便です。

移動は送迎バスが基本になります。バスは成田空港(第1・第2ターミナル)成田駅から出ています。路線バスを使う場合は、JR・京成成田駅からおよそ26分。早朝便・深夜便に合わせて動く場合は、送迎バスの本数と時刻を必ず事前に公式で確認してください(発着時刻はダイヤ改定があるため、ここでは断定しません)。空港での過ごし方や両替の準備は、

も参考にどうぞ。

04EXTERIOR & LOBBY

外観・ロビー

到着してまず目に入るのが、田園のなかに立つ白い高層棟。車寄せには、いつも白い送迎バスが停まっています。旧ラディソンだけあって、建物のスケール感は立派です。

見上げると立派な白い高層棟。

ロビーは、さすが元ラディソンと言いたくなる素敵な空間。訪れたのがハロウィンの時期で、墓石やかぼちゃの撮影スポットまで用意され、かわいくデコレーションされていました。

ロビーラウンジを見下ろす。紫のクロスをかけた円卓とハロウィン装飾。
ハロウィンのフォトスポット。

05ROOMS

お部屋(プレミアムスタンダードツイン)

今回泊まったのはプレミアムスタンダードツインエキストラベッドを1台足しているので、窓際のスペースがやや狭いのは、そのためです。明るい色使いで、パッと見の印象は悪くありません。

プレミアムスタンダードツイン。明るく開放感がある。

部屋自体はやや古さを感じますが、清掃はきちんとされていて、快適に過ごせました。うれしいのは眺め。お部屋からは、屋外プールとのどかな田園風景が見下ろせます。

窓からの眺め。大きな屋外プール(オフシーズン)。

水回りは、確かに古いです。ただ、こちらもよく清掃されていて不潔さはありません。それに、お風呂は目の前の湯楽城へ行くので、正直あまり気になりませんでした。

温水洗浄便座付きのユニットバス。
バスタブには手すり付き。

アメニティはかわいくラッピングされたミニボトルと、オーガンジー袋に入ったセット。子供用のおしぼりまで用意してくれていました。しかもタオルは、部屋から持ち出さなくても湯楽城で貸してもらえるし、部屋のタオルは部屋の分として使ってよいとのこと。こういうところは、中華系らしい太っ腹で気持ちがいいです。

オーガンジー袋に入ったアメニティ2セット。
ボディソープ・シャンプー・ローションのミニボトルと、子供用のおしぼり。

客室階の廊下は、青い波模様のカーペットが奥へと続く、少しレトロな雰囲気でした。

客室階の廊下。青い波柄のカーペットが印象的。

06FACILITIES

館内設備

敷地がとにかく広く、温泉施設以外にも「1日楽しめる」設備がそろっています。

  • コンビニ(セブン-イレブン):館内に併設。ATMや千葉県のお土産も並び、前泊・後泊の買い出しに便利です。
  • 屋内プール(宿泊者は無料):三角トラスの天窓から自然光が差し込む明るいプール。ビート板や浮き輪の貸し出し付きで、子連れでも入りやすい雰囲気でした。
  • サウナ:屋内プールに併設。10月で少し肌寒くても、寒くなったらサウナで温まる、を繰り返して子供たちは大はしゃぎでした。
  • フィットネスジム:立派なマシンがずらり。今回は利用しませんでしたが、設備は本格的です。
  • キッズスペース:ロビーそばにプレイルーム。滑り台やボールプールがあり、子供ウェルカムな雰囲気です。
三角トラスの天窓から光が差し込む屋内プール。
プールサイドの用具ラック。ビート板・浮き輪・救命浮環が並ぶ。
館内併設のセブン-イレブン。
エアロバイクやクロストレーナーが並ぶフィットネスジム。
ロビーそばのキッズプレイルーム。

屋外には大きなプールもあります。訪れた10月はシーズンオフでシートがかけられていて、この年の夏はコロナの影響で開放されていなかったそうですが、夏に解放されたら、子供たちにはパラダイスでしょうね。敷地にはテニスコートやグラウンドまであり、ホテルそのものは地味でも、温泉施設を含めて丸1日遊べるつくりになっています。

広い屋外プール(訪問時はオフシーズン)。

07DINNER

夕食(ハロウィンフェアのビュッフェ)

夕食はディナービュッフェ。会場はアットホームな雰囲気です。開催フェアは訪問時期で変わり、この日はハロウィンフェアでした。

ネーミングがとにかく愉快で、ゴーストカレー(真っ黒なビーフカレー)に、イカ墨モンスター(イカ墨のブラックスパゲッティ)、地獄ライスコロッケ……いったい誰が考えたのでしょう。見ているだけで楽しくなります。

ライブキッチンのローストビーフ(ディアブルソース)。かぼちゃとガイコツの飾りつき。
保温鍋に並ぶ「地獄ライスコロッケ」。
「イカ墨モンスター」ことブラックスパゲッティ・ペペロンチーノ。
真っ黒な「ゴーストカレー」。

ライブキッチンではローストビーフを切り分けてくれます。全体としてはそこまで種類が豊富なわけではありませんが、バランスよく、ちょうどよい品ぞろえ。個人的にはパンプキンスープがお気に入りでした。デザートもハロウィン仕様でかわいく飾られていて、目でも楽しめます。

ビュッフェ会場の全景。保温器の並ぶカウンターとデザート台。
デザートビュッフェ台。ロールケーキやドーナツ、カヌレが並ぶ。
ハロウィン装飾のロールケーキ2種(プリンロール・ピスタチオロール)。

なお、湯楽城の館内にもお食事処があるので、そちらで食べるのも一興です。

08BREAKFAST

朝食

朝食も、夕食と同じ会場でのビュッフェ。シンプルに、バランスよく、適度な量という感じでした。

取り分けた朝食のワンプレート。和洋折衷でバランスよく。

夕食のようなライブキッチンはありませんが、そのぶんお値段は抑えめ。ご飯のお供、おひたしや漬物が豊富で、これはこれで十分に満足のいく内容でした。オムレツや目玉焼きは保温台からセルフで取るスタイルです。

ご飯とお粥(Congee)のコーナー。
漬物やご飯のお供のコーナー。
保温台のオムレツ。
同じく目玉焼き。
パンのコーナー。種類はほどよく、朝からしっかり食べられる。

09TOKYO YURAKUJO

東京湯楽城(目玉の温泉テーマパーク)

そして、このホテルの心臓部であり、泊まる最大の理由が温泉テーマパーク「東京湯楽城」総工費25億円をかけて造られたといわれる、入り口からして桁違いに豪華な施設です。

まず出迎えてくれるのが、堀にかかる木の橋と、ライトアップされた建物、そして噴水のショー。流れている曲がやたらとポップで(どこかの男性アイドルの曲でしょうか)、厳かな噴水とのミスマッチ感が、逆に良い味を出していました。

夜の「東京湯楽城」。堀にかかる木の橋。
入り口の噴水ショー。緑にライトアップされた水柱と、なぜか浮かぶアヒル。

受付ではタオルと浴衣を渡してくれます。料金を払っている子供にも、子供用の浴衣とタオルが。ロビーは「超高級ホテルに来たのかな?」と錯覚するほどの雰囲気です。浴衣に着替えて、暗くて雰囲気のある足湯を通り抜けると、小江戸風の広場にたどり着きます。

受付を抜けた先の木造ロビー。凝った寄木の床に思わず見とれる。

広場でまず目に入るのは、ハロウィンの飾りと甲冑。大江戸温泉がモデルというだけあって、完全にエンターテインメント施設です。天井のプロジェクションマッピングでは、くじらが泳いでいて、なぜか神社まで存在する不思議な空間。江戸情緒とこのギラギラ感、違和感はすさまじいのですが、だからこそ面白い。このド派手な発想は、なかなか日本人からは出てこないでしょうね。

「CHI江戸町」の赤い幕と畳の高台。
江戸町フロア全景。和風の店構えに、ハロウィンのバルーン装飾が同居する。
館内に再現された「熊野神社」のセット。
江戸町テーマの居酒屋「トミサト酒場」のセット。菰樽が積まれる。

畳敷きのお食事処もあり、広い座敷でゆっくり食べるのも気持ちがいい。子供が遊べるコーナーや、漫画が読めるリラックススペースまであって、なんだかんだで一日楽しめます。ひとつだけ言えば、流れている音楽がやたら大音量のJ-POPで、ここは笛や太鼓の音色であってほしかった…!

畳敷きのお食事処。広い座敷。
壁一面の本棚にコミックがびっしり並ぶ漫画コーナー。
館内の子供向けコーナー。小型ジャングルジムとボールプール。

さて、肝心のお風呂です。ロビーやほかの施設があまりに豪華だったので、お風呂もさぞ…と期待してしまったのですが、正直に言うと「まあ普通」といった印象でした。露天にはつぼ湯があり、お風呂そのものは良かったのですが、種類はそんなに多くありません。スーパー銭湯として見ると少なめ、ホテル併設のお風呂と考えればしっかりめ、という塩梅です。ここはお風呂を期待して行く場所というより、複合エンタメ施設としての面白さを楽しみに行く場所だと思います。

私たちが訪れたときは、心配になるくらいガラガラでした。そのぶんお風呂も混んでおらず快適で、これはこれで贅沢。中国からの観光客が戻ってくれば、きっとまた賑やかになるのでしょう。

10WRAP-UP

さいごに

かつてはデルタ航空の日本の本拠地で、アメリカ資本の華やかなホテル。いまは中国資本のインバウンド向けリゾート。時代の栄枯盛衰と移り変わりを、これほど感じさせる場所も珍しいです。

湯楽城は、日本人が思い描く「静かでリラックスできる温泉」とはまったく別物。けれど、大型の複合エンターテインメント施設として割り切れば、家族でしっかり楽しめます。スタッフの方はみなさんきちんとしていて、好感の持てる人ばかりでした。私たちが泊まったときはすいていたので、ゆっくり味わいたいなら、比較的すいている時間帯を狙うのがおすすめです。

価格帯や送迎バスの時刻、東京湯楽城の営業時間・料金は時期で変わります。最新は公式サイト・各予約サイトでご確認ください。

お風呂を期待しに行くのではなく、「非日常」を体験しに行く一軒でした。

あわせて読みたい