アートホテル成田の外観。雨上がりの車寄せとアーチ型の噴水オブジェを手前に、扇形の高層棟が正面に立つ。
宿泊記

アートホテル成田に泊まりました

更新 2026.07.01

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成田空港のまわりで一番古いホテルが、このアートホテル成田(旧・成田ビューホテル)です。約50年の歴史があり、正直に言えばよく言えば昭和レトロ、悪く言えば地味。それでも客室はきちんとリニューアルされていて、このエリアでは珍しい天然温泉まであって、お値段はお手頃。派手さはないけれどコスパで選ぶなら十分アリの一軒です。3タイプのお部屋、温泉、朝の担々麺と台湾フェアのディナーまで、雨の日と秋晴れの日、複数回の滞在をまとめて、正直にご紹介します。

01QUICK INFO

アートホテル成田のクイック情報

ホテル情報

系列
株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント
住所
千葉県成田市小菅700(第2ターミナルから徒歩約45分)
客室数
490室
開業
1974年6月(成田ファーストシティホテルとして開業。2022年7月にアートホテル成田へ改称)
リニューアル
2014年6月に客室を一部リニューアル
公式
アートホテル成田(旧 成田ビューホテル)公式サイト
価格帯
時期・プランで変動(最新は公式・予約サイトでご確認ください)

もとは1974年に「成田ファーストシティホテル」として開業した、成田空港の開港に合わせて建てられたエリア最古参のホテルです。その後「成田ビューホテル」に名前を変え、2022年7月にマイステイズの運営になって「アートホテル成田」へ改称されました。運営会社が変わったばかりのタイミングで泊まったので、これからどう変わっていくのか楽しみな一軒でもあります。

今回の宿泊メモ

宿泊
複数回(雨の日にお部屋・温泉、秋晴れの日に庭園・台湾フェアのディナー。いずれも家族・子連れ)
泊まった部屋
デラックスツイン/スーペリアダブル/コンフォートツイン(3タイプ)
夕食
ディナービュッフェ(訪問時は台湾フェア開催中)
朝食
ビュッフェ(朝からシェフの担々麺つき)
温泉
天然温泉「美湯」あり(別途700円)
予約
公式サイト・各予約サイトから

「どの部屋に泊まれるの?」が気になる方向けに先に整理しておくと、私たちはデラックスツイン・スーペリアダブル・コンフォートツインの3タイプに泊まりました。お風呂・トイレはどのタイプも同じユニットバスです。以下、順にご紹介します。

02REVIEW

総合レビュー

先に率直な評価から。総合の星は正直に付けて2つです。派手さがなく全体に地味なので「いまいち」寄りではあるのですが、お部屋の広さとコスパ、温泉があることは、はっきりプラス。空港ホテル共通の弱点である立地は容赦なく低めに付けています(第2ターミナルから徒歩45分と、この界隈でもとくに遠いので)。

実際に泊まった評価(5段階)

総合 いまいち寄り/昭和レトロで地味だが温泉とコスパは光る
お部屋 改装済みで広く、飛行機が見える部屋も
食事 朝の担々麺・台湾フェアの夕食は種類豊富
立地 第2ターミナルから徒歩45分・送迎頼み
設備 天然温泉・コンビニ・広い庭園あり
価格 低価格でコストパフォーマンスは良い

良いところ

  • 比較的低価格で、客室はある程度リニューアルされていてコスパが良い
  • このエリアでは珍しく、天然温泉「美湯」が併設されている(有料)
  • ロビーにコンビニ(生活彩家)が併設されていて便利
  • お部屋タイプによっては、窓から飛行機の離着陸が見える
  • 散策できる広い庭園があり、錦鯉の池やチャペルも

気になるところ

  • 送迎バスはあるが、空港に特別近いわけではない(この界隈のホテル全般に言えること)
  • よく言えば昭和レトロ、悪く言えば洗練さがなく地味
  • 隣接するゴルフ場の利用客が優待で多く、朝食会場はがやがやしていた

このホテルは、成田空港の開港とともに歴史を刻んできた一軒。約50年前の開業なので古さはありますが、適宜リニューアルされていて「ものすごく古い!」という感じではありません。ただ、テイストはやはりどことなく昭和感が残ります。私が泊まったのはパンデミックの入国制限があった時期で、成田なのに異国感はゼロ(笑)。「空港へ行くぞ」という人よりも、ゴルフに行くぞという雰囲気の人が多かったのが印象的でした。隣接するのは東京都情報サービス産業健康保険組合が運営するゴルフ場で、健保組合の優待があるぶん、周辺のホテルとは少し違う客層の方も見かけます。他の成田ホテルとの比較は

にゆずります。

03ACCESS

空港からのアクセス

空港ホテルとして一番気になるのが、空港からの行き方です。アートホテル成田は第2ターミナルから徒歩約45分。これはもう歩く距離ではありません。

移動はもっぱら送迎バスを使います。バスは成田空港(第1・第2ターミナル)からのものと、成田駅からのものの2系統。ホテルの車寄せには、いつも送迎バスが停まっています。

車寄せの噴水オブジェと、停車中の送迎バス。

ただ、正直に言うと「空港に特別近い」ホテルではありません。これはアートホテルに限らず、成田空港周辺のホテルにおおむね共通する弱点です。早朝便・深夜便に合わせて動くなら、送迎バスの時刻は事前に必ず確認してください(発着時刻は改定があるので、公式の最新情報でどうぞ)。空港での過ごし方や両替の準備は、

も参考になります。

04EXTERIOR & LOBBY

外観・ロビー

外観は、扇形にひらいた高層棟がどんと立つ堂々とした姿。私が着いた日はあいにくの雨でしたが、車寄せのアーチ型の噴水オブジェが目印です。客室数は490室と大型で、ロビーも広くて立派。放射状の折り上げ天井の下に、つやのある大理石の床が広がります。成田で最初のホテルだったからか、全体的に気合いの入った作りです。

ロビー全景。放射状の折り上げ天井。
ロビーの大階段の脇に立つ、踊る女性の木彫像。

ロビー脇のラウンジは吹き抜けで、大きな装飾ガラスの窓の向こうに中庭の緑がのぞきます。記念碑があったり、緑を望むラウンジ(フォレストガーデン)があったりと、第一号ホテルらしい風格を感じました。送迎バスの詳しい話は、前のアクセスの章をご覧ください。

05ROOMS

お部屋

今回泊まったのは、①デラックスツイン ②スーペリアダブル ③コンフォートツインの3タイプ。お風呂・トイレはどのタイプも同じユニットバスです(これは残念ですが、仕方ないところ)。水回りもお部屋も改装されていて、古さは感じませんでした。飛行機を見たいなら、空港側の広いお部屋がおすすめです。それぞれ紹介します。

部屋(デラックスツイン)

まずはデラックスツイン。奥行きがあって、とても広いお部屋です。壁沿いに窓が並んでいて、窓から飛行機の離着陸が見えます。飛行機好きにはたまりません。クローゼットも広く、大きな荷物もきちんと収まります。赤いアームチェアの応接コーナーがあって、明るい色使いのお部屋でした。

デラックスツインの全景。窓の外は森。

確かに古さはありますが、古いホテルにありがちなメンテナンス不足はなく、水回りはきれいに改装されていて、部屋も清潔でした。うれしかったのが独立した洗面台。これがあると朝の身支度がぐっと楽です。アメニティは必要最低限がひととおりそろっています。

客室の独立洗面台。グレー天板の洗面ボウル。
お風呂・トイレは全タイプ共通のユニットバス。シャワー付きバスタブと温水洗浄便座。

これだけ大きなお部屋なのに、私が泊まった時点ではほかの部屋とお値段があまり変わりませんでした。大人数で広い部屋を希望される方は、シーズンによってはお値段が抑えられていることもあるので、ぜひチェックしてみてください。

部屋(スーペリアダブル)

お次はスーペリアダブル。単身用に部屋がひとまわり小さくなっただけで、内容はデラックスツインとほぼ一緒です。ダブルベッドに、窓際には青緑のカウチソファ。ひとりでもふたりでも、ゆったり使えます。

スーペリアダブル。窓外は緑の景色。

部屋(コンフォートツイン)

最後はコンフォートツイン。これまでのカラフルなお部屋とは対照的に、全体的にシックにまとめられたお部屋です。木目のアクセントウォールが落ち着いた雰囲気。こちらの部屋もきれいに改装されていて快適で、もちろん窓から飛行機が見えます。

コンフォートツイン。木目のアクセントウォール。

06FACILITIES

館内設備・温泉「美湯」

このホテルの一番の目玉が、このエリアでは珍しい天然温泉です。もとが成田ビューホテルだった名残で「成田温泉 美湯(びゅう)」という名前がついています(改称後も温泉名はそのまま)。宿泊とは別途700円で入れて、プランによっては露天風呂のチケットが付いていることもあるので、希望する方はセットにするのがおすすめです。

天然温泉「成田温泉 美湯」の入口。藍色の暖簾が目印。

ホテル併設の温泉としては、露天風呂と室内風呂の両方があって、そこそこの広さでしっかりしています。露天は含鉄泉らしい茶褐色のお湯。サウナもあります。とはいえスーパー銭湯のように広いわけではないので、そこは過度な期待をしないほうがいいかも。湯上がりには休憩ラウンジでのんびりできます。営業時間は12時〜23時土日祝のみ朝風呂(6時〜9時)も追加されます。

温泉の露天風呂。夕暮れの空の下で。
湯上がりの休憩ラウンジ。ストライプの椅子とテレビでのんびり。

温泉以外の館内設備も、あると助かるものがひととおりそろっています。ロビーにはコンビニ(生活彩家)が併設。そこまで大きくはありませんが、商品はそこそこの種類がそろっていました(営業は17:00〜22:00)。ほかにコインランドリーや休憩室もあります。

館内のコンビニ「生活彩家(Quality Store)」。お土産やアパレルの展示も。
コインランドリー。乗り継ぎや長旅の途中でも安心。

そして、ホテルの前には散策できる広い庭園があります。雨の日はあきらめたのですが、別の日の秋晴れには、色づいたお庭をたっぷり堪能できました。思ったよりずっと広くて立派で、広い池には錦鯉が餌を求めて集まってきます。緑色の屋根のテラスは結婚式のチャペルになっていて、ガーデンウエディングもできるそう。池の奥の木立は子どもの足でも登れるくらいのちょうどいい散歩道(ハイキングコース)で、どんぐりや落ち葉に子どもたちも大喜びでした。見上げれば真っ青な空と、ゴーッという音とともに飛行機。ホテルに飽きたら庭園散歩、というのも味があっていいものです。

敷地内の遊歩道マップ。散策路がぐるりとめぐる。

07BREAKFAST

朝食

朝食は、なかなか良かったです。運営がマイステイズに変わったばかりで、系列でも食事は当たり外れがある印象なので、正直「どうかな」と身構えていたのですが、うれしい誤算でした。

会場はガラス張りのオープンキッチンを背にしたレストラン「Patio(パティオ)」。広々としていますが、隣接するゴルフ場のお客さんもいるので、思ったよりも混んでいて少しがやがやしていました(ここは正直、気になる人は気になるかも)。

レストラン「パティオ」の客席。壁には抽象画。
朝から食べられるピーナッツ担々麺。肉みそをのせて。

朝食なのに、なかなかの種類があって、子どもでも食べやすいものが豊富でした。とくに驚いたのが、朝からシェフが担々麺を出してくれること。これは珍しいですね。少しがやがやしてはいましたが、全体的に種類も多く満足。このお値段でこの朝食なら、かなり頑張っていると思います。すごく期待して行くところではないですが、朝食はセットにしておいて良いと思います。

08DINNER

夕食(台湾フェア)

夕食はディナービュッフェ。開催されるフェアは訪問時期で変わりますが、私たちが訪れたときは台湾フェアが行われていました。

台湾フェアの鶏肉飯(ジーローハン)コーナー。台湾の家庭料理が並ぶ。

魯肉飯(ルーローハン)、鶏肉飯(ジーローハン)、葱抓餅(ツォンジュアビン)など、台湾らしい珍しい料理がずらり。日本人の口に合わないなんてことはなく、むしろとてもおいしかったです。この日のメインだった小籠包は争奪戦。個人的には、背徳感あふれる背脂とろとろの魯肉飯が一押しでした。

揚げ物コーナーの大皿。台湾唐揚げ風の鶏と、葱パン(葱油餅)の三角切り。
点心コーナー。せいろの焼売やちまきが並ぶ。

お料理はおいしかったのですが、レストランがオープンしてすぐは大変混み合い、料理をとるのも一苦労という感じ。後半になるにつれてすいてくるので、混みそうな日はディナーを遅めの時間にすると良いかもしれません。訪問した時点ではレストランが1件しか営業しておらず、週末だったこともあって夕食ビュッフェはかなりの混雑でした(満席だったようです)。今後レストランが順次再開されれば、ここまで混む日は減っていくのかな、とは思います。

09WRAP-UP

さいごに

アートホテル成田は、成田空港で一番古いホテル。それでも適宜リニューアルされていて、そこまで古さは感じませんでした。天然温泉、身近に感じられる飛行機、ほどよいレトロ感——それらを「いいな」と思える方には、ぴったりのホテルだと思います。庭園があったり温泉があったりと、敷地を贅沢に使っている印象で、散歩や湯めぐりでゆっくり過ごせます。

全体的に地味ではありますが、コスパを考えると満足のいく内容でした。運営がマイステイズに変わったばかりなので、これからどう変わっていくのかも楽しみです。価格帯や予約プランは時期でかなり変わるので、最新は公式サイト・各予約サイトでご確認ください。

派手さはないけれど、温泉と飛行機とレトロ感で、しみじみ落ち着ける成田の老舗ホテルでした。

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