成田で「とにかく空港に近いホテルがいい」なら、まず名前が挙がるのが成田東武ホテルエアポートです。成田のホテルはどこも空港から離れていて送迎バス頼み——というのが常識のなか、ここは第3ターミナルまで徒歩7分という、界隈では例外的な立地。実際に泊まって、デラックスツインのお部屋、窓から見えた飛行機と貨物センターの夜景、ライブキッチンが楽しいディナービュッフェまで、実際に撮った写真とあわせてどうぞ。近くて便利な一方で、正直に気になったところも格好つけずに書きます。
01QUICK INFO
成田東武ホテルエアポートのクイック情報
ホテル情報
- 名称
- 成田東武ホテルエアポート
- 系列
- 東武ホテルマネジメント(直営)
- 住所
- 千葉県成田市取香320-1(第3ターミナルから徒歩約7分/第2ターミナルから徒歩約15分)
- 客室数
- 484室
- 開業
- 1975年(ホリデイ・イン成田として開業。1987年に東武グループへ、2010年に現名称へ)
- 公式
- 成田東武ホテルエアポート 公式サイト(最新の料金・送迎時刻はこちら)
- 価格帯
- 時期・プランで変動(最新は公式・予約サイトでご確認ください)
もともとは1975年にホリデイ・イン成田として開業した、成田空港エリアでは二番目に古いホテルです。その後1987年に東武グループへ営業が移り、2010年に現在の「成田東武ホテルエアポート」へと名前を変えました。2012年には東京スカイツリーのオフィシャルホテルにも選ばれています。約50年の歴史ゆえの古さはありますが、適宜リニューアルされていて、館内には清潔感があります。
今回の宿泊メモ
- 部屋
- デラックスツイン(エキストラベッドを1台追加=ベッド3台)
- 夕食
- ディナービュッフェ(レストラン「OASIS」。ライブキッチンあり)
- 朝食
- ビュッフェ(夕食と同じ会場。提供形式・内容は時期で変わります)
- 同行者
- 家族・子連れ
- 予約
- 公式サイト・各予約サイトから
先に整理しておくと、提供している食事の形式や内容は訪問時期で変わります。以下、実際に泊まった回のようすを順に紹介します。何より、このホテルの主役は立地。まずはそこから見ていきます。
02REVIEW
総合レビュー
まず率直な評価から。このホテルの魅力は、なんといっても空港至近の立地で、そこは満点をつけています。第3ターミナルまで徒歩7分は、送迎バス頼みが常識の成田では別格です。宿泊料金も比較的お手頃。一方で、水回りには古さが残り、名物のディナービュッフェは内容は良いものの定価がやや高め——このあたりは正直に評価しました。
良いところ
- とにかく空港に近い。第3ターミナルまで徒歩7分で行ける(成田では例外的な立地)
- 宿泊料金が比較的お手頃で、お財布に優しい。LCC利用や第3ターミナル発着と相性がいい
- ロビー奥に京都クラフトマート(土産+ミニマート)とマツモトキヨシが併設。買い出しに困らない
- A・B滑走路に挟まれた立地で、窓から飛行機が見える部屋が多い。夜は貨物センターの明かりも楽しめる
気になるところ
- 空港は近くて便利だが、徒歩で行く際の道が非常に分かりづらい(業者搬入口のような通路を抜ける)
- ディナービュッフェは内容は良いが、定価はやや高め(セットプランや割引を活用したい)
- 水回りが古い。清掃は行き届いているが、年季は感じる
このホテルの一番の魅力は、やはり立地です。宿泊費も安めなので、第3ターミナル発着のLCCを使う方には特に最適。その立地のおかげか、お客さんにはアジア系の方も多く見かけました。約50年前の開業ゆえの古さはあるものの、リニューアルで清潔感は保たれています。他の成田ホテルとの比較や、ディナービュッフェの値ごろ感を他館と並べた話は、
にまとめています。03ACCESS
空港からのアクセス
このホテルの真骨頂はアクセスです。成田空港周辺のホテルは、たいてい空港から離れていて送迎バス頼み。そんななか、成田東武ホテルエアポートは第3ターミナルまで徒歩約7分、第2ターミナルまで徒歩約15分と、歩いて行ける数少ない一軒です。もちろん送迎バスも、成田空港(第1・第2ターミナル)からのものと、成田駅からのものが出ています。
ただ、正直にお伝えしておきたいことがあります。実際に第3ターミナルまで歩いてみたのですが、近いのは本当なのに、そこまでの道が驚くほど分かりづらいのです。特に案内が出ているわけでもなく、「ここ、業者の搬入口だよね? 本当に入っていいの?」と迷うような通路を進みます。警備員さんが立っていて、止められるのではとハラハラしましたが、「はい、どうぞ〜」とむしろ優しく通してくれて、拍子抜けしました(笑)。初めてだと戸惑うので、時間には余裕を持って向かうのがおすすめです。
早朝便・深夜便に合わせて動くなら、送迎バスの時刻は事前に確認してください(発着時刻はダイヤ改定があるため、公式の最新情報でどうぞ)。空港での過ごし方や両替の準備は、
も参考になります。04EXTERIOR & LOBBY
外観・ロビー
外観は、円弧状にゆるやかに伸びた高層棟が特徴的。車寄せにはいつも送迎バスが停まっています。ロビーは広々としていて快適ですが、途中で増築を重ねてきた経緯もあってか、横長に伸びた少し変わった作りになっているのが面白いところです。
05ROOMS
お部屋(デラックスツイン)
今回泊まったのはデラックスツイン。ここにエキストラベッドを1台追加して、ベッド3台の構成にしました。それでもお部屋はとても広々としていて、ゆったりと過ごせます。ベッドを3台入れてもこの余裕があるのは、さすが。都内のホテルでは味わえない広さです。荷物を広げるスペースもたっぷりでした。
このホテルはA滑走路とB滑走路に挟まれた立地のため、窓から飛行機が見える部屋が多いのも魅力です。そして今回いちばん心に残ったのが、夜の眺め。近くに貨物センターが見え、夜になると明かりのおかげで、そこで人や荷物が動いているのが分かります。航空貨物が24時間休みなく動き続けているのを身近に感じられて、夜中も働く人がいるのだと思うと、なんだか感慨にふけってしまいました。
正直な短所も。水回りは、確かに古いです。ただ、清掃はよく行き届いていて、汚いと感じることはありませんでした。年季は年季として受け止めて、清潔さは保たれている、という印象です。
アメニティもきちんとそろっています。バス用品はPROVINSCIAのシリーズ、そして歯ブラシ・カミソリ・ヘアブラシなどのキットはTOBU HOTEL のロゴ入り。細やかなところまで用意されていて、手ぶらでも困りません。
ベッド・室内
エキストラベッドを足してベッド3台にしても、これだけゆとりのある広々としたお部屋。デスクやアームチェアも備わり、窓の外には空港の管制塔と緑が広がります。
水回り・バス
浴槽・トイレ・洗面がひとまとまりになったユニットバス。年季は感じるものの清掃は行き届いて清潔で、アメニティはPROVINSCIAのシリーズがそろっています。
設備・ミニバー
電気ケトルや保温ポットを備えた給湯コーナーに、中は空の小型冷蔵庫。クローゼットには姿見やハンガー、スリッパも用意されています。
アメニティ・備品
引き出しには紺の縞のパジャマが3組。歯ブラシやカミソリのキットにはTOBU HOTELのロゴが入り、細やかにそろっていて手ぶらでも困りません。
室内・その他
今回いちばん心に残ったのが、窓からの夜景。奥にターミナルの明かり、手前に庭園やシャトルバスが見え、夜も休みなく動く空港を身近に感じられました。
06FACILITIES
館内設備
館内には、前泊・後泊にうれしい設備がそろっています。
- 京都クラフトマート:ロビーの奥にある売店。手前が和雑貨のお土産屋さん、奥はコンビニのようなミニマートになっていて、飲み物やお菓子、お弁当まで買えます。
- マツモトキヨシ:ドラッグストアも併設(免税対応)。「なにか足りなくて困る」ということが、まずありません。
- フィットネス(有料):別途1,100円で利用できます。屋内プールやジャグジー、小さめの浴場も備えていて、小学生くらいのお子さんでも楽しめそうでした(今回はのぞいただけですが)。
- そのほか:客室階には製氷機コーナーや、館内には電子レンジコーナー、喫煙室・休憩スペースもあり、細かいところで気が利いています。
なお、料金は変わることがあるので、フィットネスの利用料など最新の情報は公式サイトでご確認ください。
07BREAKFAST
朝食
朝食は、夕食と同じ会場でいただきます。左右に料理カウンターが並ぶ明るいレストランで、万遍なくバランスよく、適度な量という印象。奇をてらったものはありませんが、どれもおいしく、朝から満足できる内容でした。なお、提供形式や内容は訪問時期で変わることがありますので、下記は一例として。
ライブキッチンでは、オムレツを作っていただきました。和食のお惣菜やサラダバー、焼きたてのパン、フレンチトーストまでひととおりそろっていて、和洋どちらでも過不足なく楽しめます。旅立ちの朝、あるいは帰国後の朝に、しっかり食べてから動けるのはうれしいものです。
メイン・温菜
ベーコンやソーセージ、スクランブルエッグといった洋の定番に、れんこんの煮物やひじきなどの和惣菜。奇をてらわず、どれも朝から箸が進みます。
パン・サラダ・スープ
氷で冷やしたサラダバーは野菜が種類豊富で、ドレッシングも6種類。クロワッサンや食パンのパンコーナー、粉砂糖をかけたフレンチトーストもそろいます。
ご飯・麺・和食
温かいつゆで仕立てるうどんに、成田産コシヒカリのごはん、しらすや梅干しといったお供まで。お粥や味噌汁もあり、和で軽くもしっかりも整えられます。
デザート・フルーツ
氷の上に盛られたオレンジやぶどう、パイナップルなどの生フルーツ。缶詰のフルーツカクテルも用意されています。
ドリンク
グレープフルーツ・アセロラ・オレンジの3種のジュースに、温かいお茶のコーナー。冷温どちらの飲み物もひととおりそろっています。
会場・設え
左右に料理カウンターが並ぶ明るい会場は、夕食と同じレストラン。奥のライブキッチンでは、コック帽のシェフがオムレツをその場で焼き上げてくれます。
その他の料理
厚焼き玉子や鯖の塩焼、納豆や味付のりの和朝食コーナーに、日替りのトマトクリームペンネ、バナナまで。細かなおかずまで幅広くそろっています。
08DINNER
夕食(ディナービュッフェ)
夕食は、レストラン「OASIS」でのディナービュッフェ。会場は改装したばかりなのか、とてもきれいでした。料理が並ぶエリアは少しコンパクトな作りで、その分だけぎっしりと食べ物が並んでいるのが、かえって楽しい。南国風のディスプレイもかわいらしく、雰囲気は上々です。
いちばん良かったのが、ライブキッチンの豊富さ。ビーフステーキ(北海道産サロマ牛)、天麩羅、そして本格麻婆豆腐と3種類もあり、これだけでも満足のラインナップです。とくに、その場で作ってくれる麻婆豆腐がとてもおいしかった。天麩羅は3種の塩を添えて、揚げたてをいただけます。
デザートの種類も豊富で、一品なくなると同じものではなく別のデザートが出てくるので、デザート分のおなかを残しておかないと後悔しそうです。チョコレートファウンテンやソフトクリームもあり、家族連れもちらほら。子供向けのこうした配慮はありがたく、うちの子たちも大喜びでした。サラダやパンもしっかりそろっていて、全体として過不足のない内容です。
正直なところも書いておきます。内容そのものは良かったのですが、ディナービュッフェの定価はやや高めだと感じました。ただ、宿泊とセットのプランなら割引がきいて安くなる場合もあるので、そういうときにセットで付けるのがおすすめです。他のホテルのビュッフェと値ごろ感を並べた話は、
にまとめています。ライブキッチン・実演
夕食でいちばん良かったのが、目の前で仕上げてくれるこの一角。北海道産サロマ牛のカッティングに、海老と夏野菜の揚げたて天麩羅、その場でよそう麻婆豆腐がとくにおいしく、満足の顔ぶれです。
メイン・温菜
ミディアムに焼いたサロマ牛のステーキに、シーフードのクリームパスタ、鶏肉とゴーヤのオイスターソース炒めなど、温かい料理もしっかりそろいます。
パン・サラダ・スープ
氷で冷やしたサラダバーやドレッシング、ラタトゥイユや冷製スープ、木箱のパンまで。銀の鹿の飾り台に並ぶ前菜も彩り豊かで、副菜だけでも十分に楽しめます。
ご飯・麺・和食
成田産コシヒカリのごはんにバターチキンカレー、薬味を添えた冷製カッペリーニ。ポークリエットのカナッペやムール貝など、軽くつまめる前菜もそろいます。
デザート・フルーツ
とにかく種類が豊富で、小分けのケーキやヴェリーヌ、カットフルーツが彩りよく並びます。チョコレートファウンテンやソフトクリームもあり、デザート分のおなかを残しておかないと後悔しそうです。
ドリンク
CARIMALIのカプセル式やタッチパネル式のコーヒーマシン、紅茶、コカ・コーラのセルフ式ディスペンサーまで。食後の一杯にも困りません。
会場・設え
会場は木目の壁が落ち着いたレストラン「OASIS」。料理台は少しコンパクトな作りで、その分ぎっしりと並ぶのがかえって楽しく、改装したてのようにきれいでした。
その他の料理
黒酢酢豚やカジキマグロのポワレ、土鍋の四川風麻婆豆腐など多国籍に並びます。コアラ柄の子供用食器まで用意され、子連れにうれしい心配りでした。
09WRAP-UP
さいごに
成田東武ホテルエアポートは、とにかく立地が最高で、コスパもいい。それだけでも、空港へ向かう方には十分な価値があります。私は窓から見えた貨物センターの景色に、なぜか思いのほか感動してしまいました。総じてゆっくり、快適に過ごせたので、第3ターミナルを利用するときにはまた泊まりたい一軒です。
古さや、ディナー定価がやや高めといった正直な短所はあるものの、それを補って余りある空港至近の便利さがあります。これから海外からのお客さんがもっと増えれば、アジアからの旅行者でにぎわう、よりインターナショナルな情緒のあるホテルになっていきそう。それはそれで、また訪れる楽しみです。価格帯や予約プランは時期で変わるので、最新は公式サイト・各予約サイトでご確認ください。
成田で唯一「歩いて空港へ行ける」、便利さが自慢の一軒でした。
